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内臓の疾患や精神(心)の不調は、皮膚に様々な発疹を引き起こし、一方、皮膚の病気も内臓や心の問題と深く関連しています。
漢字の「皮」に「やまいだれ」を付けると「疲」という文字になります。
ニキビやアトピー性皮膚炎では、顔面などの皮膚が病(やまい)に罹ると目立って人の目を気にしてコンプレックスや悩み、不安などの精神的な疲れを引き起こします(皮⇒心)。
一方、内臓や心が疲れると、皮膚に吹出物やシミ、シワなどが現れてきます(内・心⇒皮)。
皮膚の「膚」の漢字の中には「胃」という字が含まれています。
胃の不調が皮膚の痒みや発疹、色素沈着などを起こします(内⇒皮)。
熱傷や皮膚感染症などが胃潰瘍や腎炎などの内臓障害を誘発します(皮⇒内)。
ストレスや不安などの精神的要因が、蕁麻疹や円形脱毛症などに関連しています(心⇒皮)。
特殊な皮疹から、内臓の悪性腫瘍や膠原病などが見つかる場合もあります(皮⇒内)。
皮膚と内臓、精神(心)とは、相互的に密接に関連しています。
「健やかな皮膚とともに心身の健康」を目指して、「内・心・皮」を総合的に診療しております。
【原因】
不適切な食生活や遺伝的な素因、アルコールの大量摂取、糖尿病、甲状腺機能低下、ネフローゼなどの原因で発症します。
血液検査では、(1)LDL-コレステロールの上昇、(2)中性脂肪の上昇、(3)HDL-コレステロールの低下、などの異常値を認めます。
【症状】
とくに自覚症状はありませんが、角膜周辺の白色の輪や皮膚の黄色い腫瘍(眼瞼、肘、膝、手背、手掌、アキレス腱)などが見られる場合があります。
【経過】
放っておくと虚血性心疾患や脳卒中などの動脈硬化性疾患発症の原因になります。
【治療】
(1)食事療法により標準体重を維持します。
(2)運動療法として、速歩、水中歩行、体操、サイクリングなどで有酸素運動を1日30~60分、週に3回以上実施します。
(3)禁煙や禁酒、ストレス解消なども有用です。
食事や運動療法・禁酒・禁煙によっても検査異常の改善がみられない場合には、
(4)薬物療法が必要となります。
【原因】
原因がはっきりしない本態性高血圧症と原因が明らかな二次性高血圧症とがあります。
本態性高血圧症は、遺伝的な要因と環境や生活習慣(肥満、運動不足、食塩過剰)が影響して発症します。
二次性高血圧症には、腎臓の病気やホルモンの異常、動脈の狭窄薬剤による影響、などがあります。
【症状】
時に頭痛や肩こりなどを感じますが、特有の自覚症状がないので見逃されています。
高血圧が長時間持続すると、全身の血管に重い障害を起こす原因になります。
【経過】
高血圧を放置していると、脳出血や脳梗塞、心筋梗塞や心不全、腎不全などの重篤な合併症を起こして、生命を失うことにもなります。
【治療】
高血圧の原因や合併症の検査を実施して、定期的に血液を測定しながら、食塩制限、適正体重の維持、有酸素運動療法、アルコール制限、禁煙、脂肪食を控える、などの生活習慣を修正して血圧を低下させていきます。
生活習慣の改善を行い、血圧を140/90mmHg以下になるように指導させていただきます。
それでも改善が認められない場合には、高血圧治療ガイドラインに従って、それぞれの患者さんに合った適切な「降圧剤」を選択して治療していきます。
【原因】
食べ過ぎや運動不足による単純性肥満と、内分泌疾患や遺伝性疾患、薬剤性肥満などによる二次性肥満とがあります。
【判定】
肥満とは身体の中に脂肪が過剰に溜まった状態であり、下記の計算式で評価されます。
計算式(BMI)=(体重㎏)÷(身長m×身長m)が25.0以上で肥満と判定されます。
標準BMIは、男性で22.5、女性で21.9です。
標準体重は、男性(身長170cm)64.2kg、女性(160cm)56.1kgです。
メタボリックシンドロームは肥満だけでなく、腹囲(男性:85cm以上、女性:90cm以上)、高血圧(収縮期圧:140mmHg以上、拡張期圧:90mmHg以上)、高血糖(空腹時:110mg/dl以上)、高脂血症(LDL-コレステロール:140mg/dl以上、中性脂肪:150mg/dl以上、HDL-コレステロール:40mg/dl未満)なども測定します。
【経過】
メタボリックシンドローム自体には、特定の自覚症状はありませんが、放置していると動脈硬化による心筋梗塞や脳梗塞を起こす可能性が高くなるため、まず体重を減らして内臓脂肪を減少させる必要があります。
【治療】
肥満の改善は、食事療法と運動療法を中心とした生活習慣を見直さなければなりません。
高血圧、高脂血症、糖尿病と肥満がある場合は、早急な治療が必要です。
漢方薬による肥満の是正を希望される方には、東洋医学的な診療によって「証」を確定して薬剤を処方します。